新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)
2nd 4月, 2010 - Posted by admin - コメントは受け付けていません。
本日は2009-01-16に発売された新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)について紹介。
自分の未熟さを痛感させられる本です。
それでは、レビューの紹介です。
参考にしてください。
科学的?
著者は「科学的な採用活動」を再三主張しています。
しかし少なくとも本書に限っては、「科学的」でもなんでもありませんでした。
■根拠が乏しい
「大量のデータを取った」と言っている割には、そのデータが全く示されません。
企業秘密にしているのかも知れませんが、中学生でも書けるグラフが一つ載っているきりです。
■数字の定義が曖昧
「1.3倍の能力を持つ人間を採用しろ」「私はこの方法で95%の採用成功率を達成している」など、所々に数字が出てきます。
しかし何を以って「1.3倍の能力」なのか、新入社員がどうなれば「採用成功」なのかが一切示されていません。
総じて、筆者の独りよがりの傾向があります。
また、他の方が述べているように、筆者のコンサル会社の宣伝が多く、こちらが目的ではないかとも思えます。
良い点は、5章に「雑談面接」の実践が載っていることですが、立ち読みで十分だと思います。
定価の価値はありません。
実はよくわかっていない。
面接というゲームでは誰も主導権を握っていない。
自分の大きく魅せる学生。
仕事をこなす人事部。
判断基準をもたない面接官。
それでも会社はまわっているんですけどね。
採用の超プロが教える早期離職を防ぐ戦略
現代の日本企業は、高い新卒離職率の問題に悩まされている。この問題を解決するためには、どうすれば良いのか?
この本は、採用コンサルタントの樋口弘和さんが、企業の採用活動を、社会と若者の変化にどう対応させるべきか書いたものであるが、特に凄いと思ったのは、若者の考え方や価値観の変化を上手く捉えていることである。
ちなみに、私が社会人になったのは、1990年代前半から2000年代前半までの就職氷河期よりも後のことである(なお、私は1985年生まれである)。そのため、実際に就職氷河期や、大規模な人員整理などを目の当たりにしている。従って、就職氷河期以前の考え方が、全く通用しなくなっている。
その上で、樋口さんは具体的な採用方法を明示している訳であるが、樋口さんの良い所は、「過去の行動事実のみを評価対象にせよ!」と強く訴えていることである。実際に、この本の第4章と5章では、お見合い面接の問題点を指摘しているが、確かに樋口さんの言う通り、お見合い面接では本当の姿を知ることはまず出来ないと思う。その理由をはっきりさせている点で、この本の存在価値は大きいと言える。
ただ、この本は厳選採用を推奨する面が強いが、大量採用、厳選採用のいずれにしろ、早期離職を防ぐことは、企業価値を高めることに繋がると言える。だから、若者の早期離職を防ぐためには、まずこの本を読んで、若者の考え方の変化を正しく捉えることが必要なのではないだろうか。
採用担当や上司によるコミュニケーション力が採用のミスマッチを防ぐ
新入社員が悪いと言っているのではない。採用・育成する側が、時代の変化について行けていないことと、元々の面接方式が間違っているために、就職のミスマッチが起きていると主張する本だ。
著者は、入社希望者を評価するのは、社内の評価と同じであるべきだと主張している。つまり、何をしたかで評価する。社内では実績や実際の働きぶりを見て評価している(ハズだ)。また、部下に対しては定期的に雑談レベルでも仕事の内容状況を聞き、フィードバックを返すのが育成の基本である。
この面談をそのまま採用面接で行えば良いという。採用側が胸襟を開き、過去に行った行動や考え方、日常行動を素直に聞き出すのだ。ゼミ、サークル、バイトの話で、印象に残ること、実際の役割、何に面白みを感じていたか、その行動をしたのは何故か、その考えは誰の影響を受けているのか等である。
ただし、条件がある。1つは、採用側は可能なら2チーム編成となり、毎年交互に採用業務を行う。採用したチームは次の1年間、入社した新人のフォローを行って採用結果のフィードバックを行うことである。
2つ目は、上司と部下のコミュニケーション文化が社内で出来上がっていることだ。上司は部下の話を聞いてますか。部下は報連相してますか。OTJと言う名の放置プレイしてませんか。
採用に関わったことは無いが、考えさせられる事は多い。
人材確保のために採用を科学せよ!
読み終えてすぐに終わった感想は
「こんな面接を受けてみたい」
「こんな面接だったら、企業が本気で採用を考えていると思う」
ってところです。
現在、大学4回生で就職活動を終えた私がそう思うのだから、
少なくともそう思う学生は他にももちろんいるでしょう。
意見の一つとして、人を採用する立場にいる社会人の方は一読してはどうでしょうか?
逆に、就活生が読む価値とポイントは
相手の企業が採用に本気かどうかを見抜くポイントになる
といったところです。
また、入社後の教育についても書かれているので
教育方針についての本気度を見る視点が一つ増えるかも。
ご購入を検討の方はこちらからどうぞ。
今日も非常に良い勉強が出来ました。
次回の紹介もご期待ください。

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